ウソのような本当のお話 2

死ぬまでに叶えたいゴルファーの四つの夢?

随分以前になるが、ある日、当時の廣済堂でヘッドプロをしていたプロゴルファーに、こんなことを聞かれたことがある。ゴルファーとして死ぬまでに叶えたい四つの夢ってなんだか知ってるかい?と、もちろん知らない自分は、"何だいそれ?”... 彼いわく、ビッグスリー、いわゆる、Arnold Palmer , Jack Nicklaus , Gary Playerと握手出来ること、それに最後がマスターズの舞台であるオーガスタでプレイすることだというのです。


確かに、かなり昔からゴルファーでいて、それなりにゴルフのことを知っていれば、上記の三人が誰かということぐらいは知っておられるでしょうが、これがその後2~30年もすれば、その夢はきっと、”Tiger Woods, Adam Scott, Phil Mickelson "などに変わっていることだろう... ただ、最後の夢のオーガスタは変わらないかもしれないが。


上記の問いにあまりピンと来なかったのには自分なりに理由があったからだ。実は最初の三つの夢は、かなり前に実際経験していたからだ。90年代の後半にフロリダでのプロテストを受ける為に渡米していたおり、オーランドでのPGA SHOWが有り、そこにいた時に、南アフリカの黒豹と呼ばれた、Gary Player氏にあって握手をしてもらったことがある。

 

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それから数日後にArnold Palmer Invitationalの会場である ベイヒルGC&ロッジで、一人でパットの練習をしていて、喉が渇いたのでクラブハウスの下にあるバーでビールを頼んで飲んでいたら、なんとゴルフのキングと呼ばれているアーノルドパーマー氏自身がラウンドを終えたその足で仲間と一緒に入って来たのだった... そしてこちらに一瞥をくれた後ウインクをして、肩に手をかけて握手をしてくれたのである!親日家とは聞いていたけれど、びっくりして大変恐縮してしまった...


とっても嬉しかった。こう言っては何だが、本当に気のいい伯父さん、って感じだった。不思議なことに、あれほどの有名人だが決して近寄りがたい傲慢な態度ではなく、本当に気さくなゴルファーなのです。それに、思った以上にお二人とも小柄なのにはちょっと驚いた。さて最後の一人、ゴールデンベア、ゴルフの帝王、Jack Nicklaus氏には90年代初頭に、アイルランドのMt.Juliet Golf Club でジャックニクラウス ゴルフアカデミーが開催されるということで、プレーをかねて観に行った時のことだ。


16番ホールで友人たちとプレー中にヘリコプターが飛んで来て、クラブ前で降り立ったのが遠目にも直ぐ分かった。帝王Jack Nicklausだった。プレー中の我々に手を振ってこたえてくれた。ところが、次の日に予定していたゴルフアカデミーは残念ながら大雨の為に中止に成り、そのかわりクラブハウスで彼の逸話から始まりいろいろお話をして頂けることになったのです。そんなに大きな部屋ではないのに所狭しと集まったクラブのメンバーやゴルファーたちで300人以上はいたと思う。


約一時間ほどのお話を聞きながら... と言っても例の甲高い独特の声と早口のために半分も理解出来なかった... それでも講演を終えて、立ち去る時に丁重にクラブメンバーたちに、それに小生にも握手をしてくれたのでありました!今思えば三人とも何となくとても柔らかなてをしていたし、そんなに大きなてではなかった記憶が有る。


どちらにしても、自分としては帝王Jack Nicklausに憧れてゴルフを始めたことも有り、3日ぐらいは手を洗わずに自分の右腕を何度も眺めたりしていたのを覚えている... という訳で、三人とは握手をしてもらったし、後はオーガスタ... こればかりはおいそれとは行かない、、何しろ、期間が限定されていることや、かなりのルート、コネクションを使えないとだめだし、金額も張る。ボランティア、メディア等の枠を使う... これも難しい。果てしない夢か... ま,最後の夢は最後の夢としてとっておくと致しましょう。


ところで、先日、知人に誘われて、Kölnのゴルフクラブ Refrathでシニアの大会が在って久々に観戦しに出かけて行った。日本からは倉本プロと友利プロが参戦していた。残念ながら上位入賞は出来なかったが、お二人とも元気にプレーされていた。最終日にバーナードランガーと一緒に廻っていた倉本プロに対して、某カメラマンのマナーの悪さに驚かされたし、倉本プロも含め、ランガー氏自身も目くじらを立てて怒っていた。それが一番ホールからだったので、倉本プロのプレーに何らかの影響が出たかもしれない。残念だった。


話を戻すが、前半のプレーが終わった頃、腹ごしらえの為にVIPルームへ足を運んでみると、なんとそこで黒豹Gary Plaer氏が居るではないか、お邪魔はしたくなかったが、少し懐かしい想いがあったのと、その昔貰えなかったサインをこの際ねだろうと思ったから、”HELLO,  MR. PLAYER, HOW ARE YOU? ,, MAY I ?,,,"と言ってかぶっていたキャップを差し出すと、" HAI,,OGENKIDESUKA? DAIJYO-BU,,GANBATTE!"と流暢な日本語でこたえてくれた.一瞬表情を心配そうにして、サインにこたえてくれた。


随分あの当時より白髪が増えたようだが、体型等は全く変わって居らず、小柄でもしゃきっと黒ずくめで立っていられた。人懐っこい笑顔は全く変わらない。すばらしい!。訓練、鍛錬、体調管理の賜物だろう... 自分と比べて、頭が下がります。もうすでに70や80の歳を越えてもなおゴルフが出来、変わりなく隔たり無く人に接する態度、本当に尊敬に値する。

 

それが実際にただ一瞬の握手をするという接触した時間だったけれど、その一つ一つがそれらの一人一人が、人間性までも感じ取れた様な素晴らしい瞬間だった。もう四つ目の夢は良い。小生の人生において、ゴルファーとして大きな大きな三つの夢として大事にして行きたい。


(注)写真は、先日プレーヤー氏からサインして頂いたキャップ。サインの下の文字が何とも良い!震災のことを気にかけてくれているのは一目瞭然だった。これを読んだり見たりした東北の被災された人達全てに "GANBATTE !"

 

テキスト提供: 幻のゴルフ工房オーナー