現時点でメジャーチャンプを二人も生んだ国でありながら,ゴルフというゲームは決してこの国ではメジャー的な扱いを受ける事はないであろうということだ。2度までもあのマスターズを制したことがあり,近年ではチャンピオンズツアー、シニアツアーで賞金王にもなっているあのバーナード・ランガーを筆頭に,最近ではもう一人の若手のメジャーチャンプ、マーティン・カイマーがいる。(ここデュッセルフ近郊のMettmannの出身)すでに二人もメジャーのチャンプがいる国なのに、なぜかゴルフがいまいちメジャーに受け入れられない。
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お国柄ドイツ人の倹約的な気質からやはりゴルフは贅沢な,ブルジョア的なスポーツと受け取られているのかもしれない。ここデュッセルドルフではドイツ広しといえども、唯一デュッセルドルフ市が経営をしていたパブリックのゴルフ場が存在していた(現在は.e.V.会員制に変わって市の持ち物から離れた)。今現在すでに全国で690ほどゴルフコースがドイツ全土に出来ている。これはユーロッパでは2番目の規模となり,ゴルフ人口も年々増加して,現時点では61万人以上と言われている。
ここデュッセル近郊、ノードラインウェストファーレン州には約50カ所近く(注:車で約一時間以内で行けるコースも含む)のゴルフ場が点在している。我々デュッセルドルフに在住の日本人ゴルファーには恵まれた環境と言って良い。日本と違い整備整ったアウトバーンのおかげも大きい。それに加え、ドイツでのゴルフ場経営も大変で,昔のようにグリーンフィプレーヤーにもあまりうるさく言わなくなってきたように思える。ただ、旧ドイツマルク時代から比べるとプレー費も他の物と変わりなくユーロに変わってから高騰し、平均1ラウンドプレー費が55~60ユーロしているようだ。
その昔,デュッセルドルフのパブリックコース,いわゆる河川敷ハーフェンのラウスヴァートゴルフ場では9ホールしか無い為に2回9ホールを廻れたがそれで何とわずか5マルクだった。もっとも30年ぐらい前の話だが、そのLausward Golf eV.も今では平日で18ホールで28ユーロ、土日、祭日だと38ユーロ払わなくては廻れない。何と15倍強にもなった計算だ。ここデュッセルドルフ近郊にはドイツのメジャー大会の一つである、German Openを開いたコースがいくつか在る。廣済堂ゴルフ場の真正面にあるHubbelrath, それにクレフェルドにある Krefelder Golf Club, ケルン近郊ではRefrath/Kölner Golf Club がある。
それらのメジャー大会が開催されていたことのあるコースを廻って見るのも良い思い出に成るに違いない。今ではあまり嫌な思いをせずに日本人ゴルファーがラウンドできるように成ったのもこれひとえに先住人や先輩達のマナーやゴルフ場におけるエチケットを大事にしてくれた歴史のおかげと思って、これからもその人たちから受け継がれたものをけがさないように凛とした態度でドイツのゴルフライフを楽しんでもらいたいと願うばかりだ。
ちなみにドイツでのゴルフラウンドは基本的にハンディキャップを持っている人が対象であるため、全くの初心者(ハンディキャップを持たないプレーヤー)は基本的にラウンドは許可されていない。ただ日本人は特別扱いをしてくれているコースが在るのも事実だ。そこでそれに甘えること無くルールとエチケットを守り、その日の楽しいラウンドを祈っております。
テキストおよびスケッチ提供:25.04.12 幻のゴルフ工房