小畑リアンヌ
1953年生まれ。
1979年10月パリへ美術留学。
帰国後大阪で個展。
1982年再び渡仏。
トゥールーズ美術学校、フランス国立東洋言語文化研究所卒、トゥールーズ第二大学でフランス言語学修士修得。
法廷翻訳家、日本語講師を経て2009年に「仏相(物騒)な世の中、日本の中─フランスに相通じる世の中─」を執筆、ヨーロッパの経済ビジネス情 報NNAに「フランスの曲がり角から」を2011年2月まで連載。
現在フランス、オートガロンヌ県在住。
「パリ 硝子の街」
パリへ、1980年代に留学した風間泉が、めぐり逢う様々な人間模様を鋭く描いた小畑リアンヌの最新作。
「―クックク、クック、ざまーみろ。「犬」ども。」
「人間は生まれて死ぬまでに何千人の人と出会っている。だけど、どれだけの人が自分の頭脳の海馬の中に残るのだろう。彼女の前向きな未来趣向や目的や生き方に感銘した。殺人鬼I.S.の事は、皆無に近いほど彼の人生に興味もない。偶然、このパリの街で出会う事もなかったことを喜べるのに。いや、もしかして出会っていたのだろうか。ただ、同じ時期を、同じ場所で、同じ空間を、過ごしたという僅かな時間軸だけが、頭の片隅に残っていくことにさえ、違和感を覚える。」-文中より。